■組長自らの襲撃と逮捕に至ったまでの経緯
中田広志組長みずからが襲撃を行い、そして逮捕に至ったまでの経緯を、簡単にまとめてみました。
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○4月18日 山健組若頭が山口組系組員に殺傷される
4月18日、午前0時すぎ。
神戸山口組傘下の與組、與則和(あたえのりかず)組長が、山口組系組員2名により刃物で刺されるという事件が発生します。
実行犯は呉光弘、堀田幸弘の2名。
幸い、與組長の命に別状はありませんでした。
與組は山健組の二次団体。
つまり、神戸山口組の三次団体となります。
與則和組長は、上部組織である山健組の若頭(ナンバー2)をつとめ、年齢は65歳(当時)。
今回逮捕された五代目山健組中田広志組長の年齢は59歳(当時)。
2人の盃関係までは不明ですが、それなりの強い信頼関係は間違いなくあったと思われます。
○8月21日 弘道会組員に対する発砲事件→12月3日中田広志組長逮捕
山健組若頭・與則和の襲撃からおよそ4ヶ月後。
8月21日午後6時15分ごろ、冒頭にも記述した、弘道会組員の銃撃事件が発生します。
犯人はバイクに乗り、拳銃で数発狙撃し、その場から走り去りました。
一方、撃たれた組員は一命を取り止めています。
当然のことながら、12月3日に山健組五代目・中田広志組長が逮捕されるまでは、犯人が誰なのかは分からない状態が続いていました。
○10月10日 山健組事務所前で組員2人が弘道会のヒットマンに射殺される
10月10日、白昼堂々の出来事です。
山健組の事務所前の路上にて、 30代と40代の組員2名が銃殺されます。
実行犯は、 弘道会傘下で山口組3次団体の稲葉地一家の幹部、丸山俊夫幹、68歳。
警察官によりその場で現行犯逮捕されました。
キャップかぶってカメラを持つという、週刊誌のカメラマンに変装しての犯行だったそうです。
8月21日は弘道会の事務所前での銃撃事件、今回の10月10日は山健組の事務所前での事件。
「やられたらやり返す」という構図が見え隠れします。
なお、この日からおよそ1週間後である10月18日、山口組若頭(ナンバー2)の高山清司が府中刑務所から出所することになります。
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○11月18日 神戸山口組幹部が刃物を持った2人組に襲撃される(熊本)
11月18日午前9時ころ、神戸山口組直参として幹部を務める、四代目大門会の清崎達也会長が山口組系組員に切りつけられるという事件が発生。
2週間の怪我を負いましたが、幸い命に別状はありませんでした。
○11月19日 神戸山口組幹部自宅兼事務所に車が突っ込む(札幌)
11月19日午前8時ころ、北海道札幌市で、神戸山口組直参で若中を務める五龍会・青木和重会長の自宅兼事務所に、車が突っ込むという事件が発生。
実行犯は六代目山口組系組員とみられる男でその場で現行犯逮捕。
突っ込んだあと、スコップでシャッターなどを破壊するという徹底ぶりだったそうです。
この事件により、北海道警は翌日の11月20日、同じく札幌市内にある弘道会傘下の福島連合の事務所を捜索しています。
○11月27日 神戸山口組幹部が元山口組系幹部の男に射殺される
11月27日夕方、最悪となる事件が起きます。
神戸山口組二次団体である古川組の古川恵一組長が、軍用ライフルで10発以上撃たれ死亡するという事件が発生。
実行犯は山口組傘下の元組員、朝比奈久徳。
山口組の二次団体である二代目竹中組を2018年12月5日に破門された人物とされています。
朝比奈は犯行後、京都まで移動したところを京都府警に逮捕されました。
古川組長とは顔見知りだったという説もあり、事件発生直前、組長が滞在していた店で同席していたという目撃情報もあるとのこと。
いずれにせよ、古川恵一組長は古川組の二代目で、神戸山口組の幹部です。
そんな立場の人間を殺害してしまった今回の事件、このままでは済まないという見方が濃厚視されています。
○12月3日 中田広志組長を逮捕
そして、12月3日、五代目山健組中田広志組長が実行犯として逮捕されるに至ります。
なぜ、山健組の組長みずからが実行犯になったのかは謎のままです。
その理由に関して、世間ではいろいろと憶測が飛び交っています。
ただ、どう考えても、よっぽどの理由がない限り組長みずからが実行するなどあり得ません。
いったい真相な何なのか…謎です。
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■年内にも「特定抗争指定暴力団」に指定される見込み
警察当局は、年内にも山口組、神戸山口組の両団体を「特定抗争指定暴力団」に指定する準備を初めています。
「特定抗争指定暴力団」に指定された場合、警戒区域内に5人以上で集まったり、事務所を使用したりなどの行為が禁止となり、違反した場合はただちに逮捕されるとのこと。
神戸山口組の直参の組長が殺害されたことや、弘道会組員襲撃犯も二次団体の組長自身だったことなど、抗争をさらに激化しかねない事態ともいえます。
警察もかなり躍起になっているのでしょう。
■まとめ
以上、山口組抗争についてまとめました。