新型コロナウイルスは本当に怖い病気?「無症状」「1週間で軽快」学会が連名でメッセージ【日本感染症学会】【日本環境感染学会】【新型肺炎】【COVID-19】

【メッセージPDF文書へのリンクあり】

新型コロナウイルスに関して、2月21日、感染症学会などが連名でメッセージを発表。

そこには「無症状や軽症の人が何倍も多く存在」との記述あり。

今回のメッセージの発表を機会に報道の仕方も変わるべきときが来たといえます。

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■日本感染症学会と日本環境感染学会が連名で発表

2020年2月21日、日本感染症学会と日本環境感染学会が、それぞれの公式サイトにて連名でメッセージを発表しました。

題して「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)―水際対策から感染蔓延期に向けて―」というタイトルです。

○同一文書内に一般の人向けと医療機関向けの両方が記載

文書の内容は、一般の人(患者)向けと医療従事者(お医者さん)向けに発信されており、1つの文書で両方の部分を読むことができます。

極端に専門的な用語なども比較的少なく理解しやすい内容なので、お時間ある方はぜひ読んでみてはいかがでしょうか?

■文書内にて「無症状~軽症の人が何倍も多く存在」と記述

文書は、PDFファイルで全5ページから構成されています。

その中に、以下の記述がハッキリと記載されていました。

一般市民の方々へ

(中略)

2.1週間以内に症状が軽快しそうであれば、自宅での安静で様子をみます。

新しく出現した感染症の場合には、しばしば重症例だけが取り出されて解析されることになります。

しかし実際には、感染をうけても無症状~軽症の人が何倍も多く存在すると考えられています。

新型コロナウイルス感染症においても同様のことが考えられます。

おそらく風邪様症状から軽い上気道炎ぐらいの軽症例が多数存在するものと思われます。

このような症例は1週間で症状が軽快します。

特に治療の必要はなく、自宅で安静にしておくことで十分です。

ただし、家族など身近の方への感染に気を付け、家族と接するときのマスク着用と、こまめな手洗いや手指消毒を心がけましょう。

引用元:「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)―水際対策から感染蔓延期に向けて―」日本感染症学会・日本環境感染学会

つまり、今回の新型コロナウイルスは、今まで「新型」といわれた他の感染症と同じく、

  • ほとんどが無症状か風邪と同等の症状の人が多い
  • 特に治療せず1週間程度の自宅安静で軽快する

としているのです。

○医療従事者宛ての記述でも「軽症~中等症の上気道感染症で終わる」と記述

また、「診療にあたられる方々へ」という部分においても、以下のように記述されています。

  • 「軽症例はインフルエンザ外来に準じた対応を行います」
  • 「新型コロナウイルス感染症の多くは軽症~中等症の上気道感染症で終わるものと思われます」
  • 「このような症例に対しては対症療法を行った後、自宅での安静を指示することで十分であると思われます」

一般向け、医療者向けの両方において「多くは軽症~中等症で終わると思われる」としているのです。

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■注意喚起もあり~「重症例を見逃さない」「特別な治療法はない」

一方で、高齢者や基礎疾患を持っている方が重症になりやすいことは否定しておらず「重症例を見逃さない診療が求められる」と強調もされています。

また、「現時点では特異的な治療薬はありません」とも断言しており、さらなる注意が必要なのは今まで通りと考えるべきでしょう。

○必ずしも必要ではないPCR検査

また、「PCR検査は決して万能ではない」とし「症状が軽い時は必ずしも(PCR検査は)必要ではない」との記載もあります。

現在、実施されているウイルス検出のための検査(PCR 法)には限界があります。

新型コロナウイルスは、主に咽頭や肺で増殖しますが、インフルエンザに比べてウイル
ス量は少ないと考えられています。

PCR 法という核酸検査で増幅してウイルスを検出する方法が診断に応用されています。

最初の検査で陰性で、2 回目の検査で陽性となった症例も報じられました。

インフルエンザに比べて 1/100~1/1,000 といわれるウイルスの少なさは、検査結果の判定を難しくしています。

とくに早い段階での PCR 検査は「決して万能ではない」ことをご理解ください。

引用元:「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)―水際対策から感染蔓延期に向けて―」日本感染症学会・日本環境感染学会

要するに、新型コロナウイルスの場合、ウイルスの量がインフルエンザに比べて 1/100~1/1,000といわれているため、検査結果の判定が難しいということです。

最初は陰性で2回目は陽性となっているのも、このあたりが原因の一部の可能性も示唆しています。

■「注意すべき事項」はインフルエンザ対策とほぼ同じ

また文書には「クイック・チェックポイント」として箇条書きによる注意事項も記載。

その内容は、「手洗い」「マスク着用」「体温測定」「人ごみ(集会やラッシュ)はできるだけ避ける」など、今までの風邪やインフルエンザ対策とほぼ同じです。

強いて言えば、「電車等でつり革、手すりを触った手で、鼻、口、目などを触らない」「テレワークによる自宅勤務の活用」などが追加されています。

■そもそも肺炎の死亡率ってどれくらい?

厚生労働省における日本人の死因のうち、肺炎は第4位の死亡率です。

さらに、その肺炎で亡くなる人のうち、65歳以上の方は、実に約98%をしめます。

つまり、今回の「新型」に限らず、もともと肺炎というものは高齢者の方が多く亡くなっている病気なのです。

もちろん、亡くなった方ご本人やご家族の心情を察するに余りありますし、死者が出ている以上、楽観することはよくありません。

ただ、必ずしも「感染=重症化」ではないということを、もっと理解してよいと思うのです。

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■新しい感染者の報道よりも感染後の症例を数多く報道すべき

日本政府にはもっとリーダーシップを持ってもらいたいものです。

「○○で1名、新たなる感染者が出ました」

と毎日のように報道されていますが、正直、今後も感染はどんどん増えるでしょう。

しかし、前述の通り、必ずしも重症化するとは限らないわけです。

つまり、今後、政府主導のもと公開してほしい情報は以下の3つです。

感染予防法に関するさらなる呼びかけ

実例をもとにした症状の事例

落ち着いた行動の呼びかけ

まさに、今回、感染症学会が公表したメッセージの内容、そのものです。

○日本政府はなぜ今回のメッセージを大々的に取り上げないのか…謎

なんで専門家からこのようなメッセージが出されているのに、日本政府は何も言わないのでしょう?

厚生労働省のHPに今回のPDF文書へのリンクすらありません。(2020年2月22日15:00現在)

■北海道で感染の小学生兄弟がどの程度の症状かを公表すべき

先日、北海道で小学生の兄弟が感染したことが報じられました。

今回の報道では、10代でも感染するということが全国的に周知され、子供を持つ多くの親御さんたちがショックを受けたようです。

子供を持つ親であれば当たり前といえます。

しかし、一番報道しなければならないのは以下の情報だと思うのは私だけでしょうか?

  • どの程度の症状が出ているのか?
  • 2人は苦しんでいるのか?
  • それとも症状は軽度か?
  • どのくらいに退院ができそうか?
  • 薬はどのようなものを処方しているのか?

など…。

○オープンにさらされている2人の小学校名

この報道では実名こそ伏せられているにせよ、小学校名までもがオープンにさらされています。

しかも、発熱が出た日程や入院した日程などもすべて公開されました。

ハッキリ言って、これらの情報は重要でしょうか?

近隣住民にだけ、違う形で告知すれば良いことだと思います。

おそらく、同じ学校に通う児童や近隣住民の方々は、誰のことなのかすでに特定してしまっていることでしょう。

小学生2名に対する「いじめ」などの二次被害に発展しないことを祈ります。

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■メッセージへのリンクはこちら

以下、公式サイトへのリンクとなります。

○「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)―水際対策から感染蔓延期に向けて―」

日本感染症学会HPリンク

日本環境感染学会HPリンク

■まとめ

以上、日本感染症学会、および、日本環境感染学会が発表したメッセージ、「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)―水際対策から感染蔓延期に向けて―」に関して記述しました。

一刻も早くに落ち着くことを願っています。

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